伝統受け継ぐ学習発表会

一昨日の116日土曜日、立山町新瀬戸地区にある新瀬戸小学校にて、学習発表会が行われました。この学習発表会は年に一回、父兄や家族とともに地区の方々に子供たちの学んでいる成果を発表するもので、新瀬戸保育所の児童とともに歌や劇を発表しました。

 

この新瀬戸小学校の学習発表会の特徴は、地域の伝統を受け継ぐ姿勢が鮮明なところです。56年生の発表は「池田浄瑠璃 傾城阿波の鳴門 親子愛・感動の段」。この新瀬戸小学校では、地元の伝統芸能である池田浄瑠璃を23年前の昭和62年より継続して学習発表会で発表しています。また今年の34年生は同じくこの地域で伝統のある「越中すえ太鼓」を、昨年に引き続き発表しました。

 

現在、この新瀬戸小学校の全校生徒は22名。そして新瀬戸保育所の児童は9名です。合わせて31名の子供たちの発表なのですが、当日小学校に来られた父兄や地区の住民の方はざっとみても100名を越すものでした。特に地域の高齢者の姿が目に付きます。この小学校がいかに地域の中心となっているか、地域により支えられているかがわかります。

 

31名の子供たち
31名の子供たち

まずは池田浄瑠璃が56年生の7名によって演じられました。生徒たちは今年の4月から、総合的学習の時間を利用して稽古を開始したといいます。浄瑠璃の難しい口上や歌も、見事に会得していました。また子供たちの衣装も、地区の有志の方が各生徒の寸法に合わせて作ってくれたそうです。子供たちは「自分たちが先輩から残してもらったものを、次の学年に受け継ぎたい」と、とても難解な浄瑠璃に挑んでいました。何より子供たち一人ひとりの大きな声、そして物怖じせずに自信を持って演じている様子が、とても強く印象に残りました。

 

池田浄瑠璃を演じる5・6年生
池田浄瑠璃を演じる5・6年生

越中すえ太鼓は34年生の6名により行われました。私も高校生の時、文化祭で和太鼓に参加したことがあるのですが、この生徒たちがかなりの練習を積んで発表に挑んでいることがわかりました。にわか仕込みでできる太鼓のレベルではありません。終わった後に生徒たちに手を見せてもらったのですが、どの子も手に豆を作っていました。6名の生徒渾身の見事な太鼓の演奏に、会場からは大きな拍手が贈られました。

 

3・4年生6名による越中すえ太鼓
3・4年生6名による越中すえ太鼓

太鼓の演奏の間に、生徒が「伝統を受け継ぎたい」という全員で声を張り上げることがありました。そのとき、会場にいた私を含めて多くの方が、温かい気持ちを持つことができたと思いました。会場にいらした多くの方が、浄瑠璃も太鼓もそして全員による合唱を心より楽しみ、晴れやかな顔をしていました。どなたも生徒たちの真剣さに心を打たれていました。真剣さは心に響きます。

 

伝統を大切にするここ立山の学習発表会。脈々と伝わってきたこの地域の伝統が、また次世代の子供たちへ繋がっていく、その一場面に出会えた機会でした。